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「ウェブインバウンド®︎」で提唱するネット上のインバウンド対策。リアル店舗と同様に重要なのは、おもてなしの気持ち

2022.05.20 /
WSB Report

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「ウェブインバウンド®︎」とは

外国人旅行客が日本国内で行う消費活動を指す言葉に「インバウンド消費」という言葉があります。

 

「インバウンド(inbound)」には「入ってくる、到着する、入庫の、本国行きの」などの意味があります。その言葉に「消費」を組み合わせた造語が「インバウンド消費」です。

 

 

つまり、訪日外国人観光客による日本国内での消費活動を指しますが、このインバウンド消費は新型コロナウイルスの世界的流行によって大打撃を受けました。

 

自由に国を行き来することが難しくなった状況下において、注目されたのはインターネットを通じた商品の購入、つまり「EC(電子商取引)」です。

最新のデータ(*1)では国内ECの市場規模は16.8兆円と発表されました。

その国内EC流通額のうち、いずれのサイトにも検索やSNSを通じておよそ2〜4%の海外アクセスがあるとされています。

(*1)「令和2年度産業経済研究委託事業(電子商取引に関する市場調査)

 

リアルインバウンドが好調だった際は、海外からのアクセスをほとんど意識することなく見過ごしてきたかもしれませんが、国内ECサイトへの海外からのアクセスは年々増加しており、販路拡大を考えているEC事業者は、リアルのお店に来店する海外ユーザーへの対応と同様に、海外からのアクセスにも注目し、対応していくことが重要です。

 

それらの理由から、リアルで訪日した際のインバウンドになぞらえて、このようにドメスティックな日本語のECサイトに訪れている海外在住のユーザーが国を超えて商品を購入するアクションを指す言葉として「ウェブインバウンド®︎」と定義いたしました。

 

 

 

なぜ海外のユーザーが日本語のサイトにくるのか

 

1つ目の背景は、スマートフォンとインターネットインフラの普及です。スマートフォンの使用によって、多くの人が時間や場所を問わずにインターネットが利用できるようになりました。普及と同時に、越境ECの利用者も増えたとみられます。

 

 

次に、海外商品に対する購買欲求の向上が挙げられます。自国の商品と比較し、「品質が良い」「安く買える」といった理由から、海外商品の購入を希望する消費者は一定数存在します。また、旅行先で購入した商品をリピート購入したいと考える場合もあるでしょう。従来は生産国でないと購入できないケースがほとんどでしたが、現在は越境ECで購入できます。

 

 

また商圏を拡大したい事業者が増えていることも市場規模拡大の背景として挙げられます。少子化の影響から国内の市場規模が縮小傾向にある事業者は、海外市場に目を向けています。

 

 

しかし、海外に実店舗を出店するとなると、家賃や現地スタッフの雇用といったコストがかかるものです。越境ECサイトだと初期費用を抑えて海外でビジネスを始められるため、事業者の間でもニーズが高まっています。

 

上記の理由のほか、越境ECの決済方法が多様化していること、他言語対応サイトが増えていること、物流システムが整備され、素早く安全に商品が届けられるようになっていることなども、越境ECのニーズ拡大の一助になっていると考えられます。

 

 

越境市場の大きい中国・アメリカから見た「ウェブインバウンド市場」は?

ここでは、越境ECの利用者が多い中国と米国の消費者が好んでいる日本製品について見ていきます。

 

まず、中国ではどんな日本製品が好まれているのでしょうか。経済産業省の調査(※2)によると、「中国人が越境ECサイトで直近1年以内に購入した日本製品」のトップは「基礎化粧品(46.9%)」でした。続いて「メイクアップ化粧品(46.1%)」「食品(43.5%)」「マンガ・アニメ(43.2%)」など多彩な品目が並びます。

 

次にアメリカについて見てみましょう。観光庁の2017年の報告によると、「菓子類(購入率40.1%)」や「その他食料品・飲料・酒・たばこ(66.2%)」に人気が集中しています。ほかには「和服民芸品(25.2%)」「書籍・絵葉書・CD・DVD(20.6%)」など、日本文化に関係するものを購入する傾向が見られました。

 

以上から、海外で人気がある日本製品に共通する傾向として、「日本にしかないもの」「製品に信頼がおけるもの」「日本で買う方が安くなるもの」が挙げられるでしょう。

 

(*2)「令和2年度産業経済研究委託事業(電子商取引に関する市場調査)

 

 

まとめ:ウェブインバウンド市場は拡大中! 

「デジタルデバイス(インターネットインフラ)の普及」「商圏拡大を目指す事業者の増加」「海外製品への購買意欲向上」を背景に、世界の越境EC市場は年々拡大を続けています。越境EC市場に参入するには、今が良いタイミングだと言えるでしょう。

 

一方、参入する際は海外の消費者のニーズや商品に求めるポイントを踏まえることが大切です。加えて、自社のECサイトをわかりやすく設計するなど、海外の消費者が商品を購入しやすいよう環境を整えることも欠かせません。他言語対応、多種多様な決済対応、住所入力のしやすいフォーム画面なども必要な環境整備に含まれます。リアルインバウンド同様、ウェブインバウンドでも重要なのは「おもてなし」の心なのです。

 

 

しかし、越境ECを始めるにあたり自社ECサイトをリニューアルするのはコストがかかります。そのほか、海外配送に必要な書類の作成、検品、梱包など、多くの手間がかかってしまいます。コストや手間をクリアするとしても、対応について考えているうちに越境ECへの参入が遅れてしまっては本末転倒です。

 

 

WorldShopping BIZでは専用タグを自社ECサイトに設置するだけで、自社ECサイトを越境EC対応のサイトに変えることができます。そして、海外配送の手続きや多言語ユーザーからのお問い合わせに至るまで、トータルサポートいたします。

 

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執筆者
橿村 芽久未

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