元々中国のアリババで始まった、独身の日に合わせた販促イベントの「ダブルイレブン」。
中国のECモールで毎年売上を更新し盛り上がっていることで有名です。2024年も昨年同様に盛り上がることが予想されており、特にライブコマースの勢いが止まりません。
ダブルイレブンとは
ダブルイレブンとは、11月11日に行われる大型セールイベントを指し、1が4つ続くことから「独身の日」と呼ばれています。
この日は、中国のECサイトを中心に、数多くのオンラインショップが大規模な割引や特典を提供するため、消費者にとっては絶好のショッピングチャンスとなります。元々は独身者が自分自身を祝う日として始まりましたが、現在では独身者に限らず、誰もが楽しめる一大イベントへと成長しました。特にアリババグループの「天猫(Tmall)」が主催するセールが有名で、毎年売上記録を更新し続けています。
ダブルイレブンは、日本のEC事業者にとっても重要な日です。この日は中国発祥の大規模なオンラインセールイベントで、多くの消費者が割引や特典を求めてショッピングを楽しみます。日本のEC事業者もこの機会を活用して売上を伸ばすために、特別なプロモーションやセールを実施することが一般的です。
日本のECサイトのダブルイレブンキャンペーン例
ダブルイレブンは、元々中国モールのイベントでしたが、今では国を跨いで日本を含めた各国でキャンペーンが行われています。当然、日本のECサイトへ商品を見に来る越境ECユーザーもそのキャンペーンを期待していますので、しっかりと対応しておくことが重要です。
そこで日本のECサイトが行っていた過去のダブルイレブンキャンペーンの一例を紹介します。
AlpenGroup:11月11日限定 アディダス5BUY 50%OFF
https://store.alpen-group.jp/campaign/ec/201106_w11sale/index.html
スータンホビー:「ダブルイレブン2023」BIGセール
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000103676.html
2023年のダブルイレブン結果
星图数据によると、2023年のダブルイレブンの全プラットフォームのGMV(流通取引額)は11,386億元となり、成長率は前年比2.08%と鈍化しました。中国経済の成長率が鈍化したことにより消費意欲が鈍化し、中国の消費者もコスパの良い低価格商品を求め、価格の二極化が進んでいます。
総合プラットフォームの売上ランキングは、天猫・京東・拼多多の順です。特にライブコマースは好調で全体で2,151億元の売り上げが生まれています。売上ランキングでは抖音・快手・点陶の順でした。年々ライブコマース領域の売上が拡大していて、2024年は更に拡大すると予想されています。
2024年はどんな傾向になるか
中国経済の不透明さは継続していて、昨年同様にコスパの良い商品の人気が高まりそうです。
そのため、どのプラットフォームも引き続き大規模なオンラインセールが予想されます。特に、ライブコマースやソーシャルメディアを活用したマーケティングがさらに進化し、多くのブランドが新たな顧客層を獲得することが期待されています。また、AI技術の進展により、パーソナライズされたショッピング体験が強化され、消費者の購買意欲が一層高まるでしょう。
ダブルイレブン付近の日程では、セールを行う店舗が多いことから消費者もそれを期待して商品を見に来ます。そのため、ぜひセールやキャンペーンを打ち出してしっかりと売上に繋げていくことが重要です。