日本政府観光局(JNTO)が2025年3月19日に発表した「2025年3月訪日外国人数*(推計値)」は349万7,600人となり、3月として過去最高を記録しました。前年同月比13.5%増で、2024年3月の308万1,781人を大きく上回りました。さらに、1〜3月累計では1,053万7,300人となり、過去最速で累計1,000万人を突破しました。
訪日需要の高まりには、春の桜シーズンの到来により各国で旅行意欲が高まったことに加え、東南アジアや中東地域での断食明け休暇による旅行需要の増加が影響しました。特に、中国やインドネシア、アメリカなどで大幅な増加が見られ、米国・カナダ・インド・ドイツ・ロシア・中東地域の6市場で単月過去最高を更新。さらに、韓国・台湾・タイ・シンガポール・マレーシア・インドネシア・豪州・英国・フランス・イタリア・スペインの11市場でも3月として過去最高を記録しました。
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訪日外国人数を地域別で見てみると、多い順に韓国が69万1,700人(前年同月比4.3%増)、中国が66万1,700人(同46.2%増)、台湾が52万2,900人(同7.9%増)、アメリカが34万2,800人(同18.2%増)、香港が20万8,400人(同9.9%減)**となりました。特に中国は春節後にもかかわらず増便などの影響で大きく伸長し、アメリカはスポーツイベントやスクールホリデーの影響もあり、単月として過去最高を記録しました。
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2025年3月の韓国からの訪日外客数は691,700人で、前年同月比4.3%の増加を見せました。また、2025年1月から3月の累計訪問者数は2,506,100人となり、7.2%の増加が記録されています。ウォン安の影響はあったものの、地方路線の増便や祝日による旅行需要が寄与し、3月として過去最高を記録しました。
2025年3月の台湾からの訪日外客数は522,900人で、前年同月比7.9%の増加を記録しました。台北〜松山間や高雄〜新千歳間など地方路線を中心としたチャーター便の増加に加え、クルーズ船の寄港などが影響し、3月として過去最高となりました。航空座席数の拡大と旅行意欲の高まりが要因とされています。
2025年3月の中国からの訪日外客数は661,700人で、前年同月比46.2%の増加を記録しました。春節とスクールホリデーのピークが過ぎた時期にもかかわらず、成都〜関西間、北京〜関西間などの増便や日本人気の回復により、前年同月を大きく上回る結果となりました。
2025年3月の香港からの訪日外客数は208,400人で、前年同月比9.9%の減少となりました。航空座席数は増加していたものの、前年は3月下旬にあったイースター休暇が2025年は4月中旬となった影響があり、訪日外客数は前年同月を下回りました。
2025年3月の米国からの訪日外客数は342,800人で、前年同月比18.2%増加しました。東京でのスポーツイベントやスクールホリデーの影響に加え、訪日旅行人気が継続しており、3月として単月過去最高を記録しました。
2025年3月のカナダからの訪日外客数は68,100人で、前年同月比17.9%増加しました。スクールホリデーや直行便の増加が背景にあり、旅行人気の継続とあわせて3月として過去最高を記録しました。
2025年3月の豪州からの訪日外客数は84,800人で、前年同月比2.4%の増加を記録しました。イースター休暇が4月中旬にずれた影響はあったものの、アウトバウンド需要や直行便の増加により、3月として過去最高となりました。
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