日本政府観光局(JNTO)が2024年8月21日に発表した「2024年7月訪日外国人数*(推計値)」は329万2,500人となり、2ヶ月連続で単月過去最高を記録し5ヶ月連続で300万人を突破しました。前年同月比で41.9%増、2019年同月比でも10.1%増となり、7月までの累計で21,069,900人となり、過去最速で2,000万人を突破しました。
東アジアや欧州などでは学校休暇による訪日需要の高まりが前月より大きく拡大していますまた、東アジアでは台湾、東南アジアではフィリピン、欧米豪・中東地域では米国などで更に訪日需要が高まり、押し上げ要因となっています。19市場で7月として過去最高を記録し、特に香港、メキシコでは単月過去最高を更新しました。
また、2023年10月3日にはアメリカの大手旅行雑誌『コンデナスト・トラベラー』が読者投票ランキング「リーダーズ・チョイス・アワード」で「世界で最も魅力的な国」において、日本が第1位(昨年第2位)に選出されるなど、日本人気がコロナ後も継続してます。
他にも、イギリス郵便局による調査「最も安い旅行先 2024」で日本は4位にランクインするなど、長引く円安・デフレによる影響で安く魅力的な日本に旅行できるタイミングとして人気が集まっていそうです。
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計測23市場のうち19市場で7月の過去最高を記録。ついに中国が訪日外国人数1位へ
訪日外国人数を地域別で見てみると、多い順に中国が77万6,500人(2019年同月比26.1%減)、韓国が75万7,700人(同34.9%増)、台湾が57万1,700人(同24.5%増)、香港が27万9,100人(同28.7%増)、アメリカが25万1,200人(同60.1%増)となりました。韓国・中国・台湾・香港・フィリピン・ベトナム・インド・豪州・米国・カナダ・メキシコ・英国・フランス・ドイツ・イタリア・スペイン・ロシア・北欧地域・中東地域からの訪日外国人数が昨年同月に比べて10%以上増加しています。台湾・米国に関しては単月過去最高を更新しています。
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東アジア
韓国
韓国からの訪日外客数は757,700人で、前年同月比で20.9%増加しました。この増加は、日本各地へのチャーター便を含む地方路線の増便や、スクールホリデーの影響によるものです。これにより、訪日外客数は7月として過去最高を記録しました。
台湾
台湾からの訪日外客数は571,700人で、前年同月比で35.4%増加しました。この増加は、7月下旬に台湾に上陸した台風による航空便やクルーズ船への影響が一部あったものの、日本各地へのチャーター便を含む地方路線の増便が寄与しています。また、台北桃園~関西間や台北桃園~那覇間、高雄~成田間の増便が行われ、日本への直行便数も前年同月を上回っています。
中国
中国からの訪日外客数は776,500人で、前年同月比で147.8%の大幅な増加を見せました。この増加は、中国の水際規制の緩和や、地方路線を含む増便、スクールホリデーの影響によるものです。また、上海~鹿児島間の復便や深セン~成田間、上海~福岡間の増便などが行われ、日本への直行便数も前年同月を上回っています。
香港
香港からの訪日外客数は279,100人で、前年同月比で29.0%の増加を記録しました。この増加は、地方路線の増便やスクールホリデーの影響によるもので、訪日外客数は単月として過去最高を達成しました。また、香港~成田間の増便が行われ、日本への直行便数も前年同月を上回っています。さらに、香港~徳島間や香港~仙台間などでチャーター便の運航も行われました。
東南アジア
タイ
タイからの訪日外客数は53,500人で、前年同月比で7.8%の増加を見せました。この増加は、査証免除措置による訪中旅行への人気の高まりや、直行便数の増加が影響しています。また、バンコク~成田間の増便なども行われ、日本への直行便数は前年同月を上回っています。
シンガポール
シンガポールからの訪日外客数は28,100人で、前年同月比で11.0%の増加を記録しました。この増加は、直行便数の増加や航空関連のプロモーションなどが影響しています。訪日外客数は7月として過去最高を達成しました
豪州・北米
豪州
豪州からの訪日外客数は48,600人で、前年同月比で36.3%の増加を記録しました。この増加は、直行便数が2019年の水準を上回っていることに加え、スクールホリデーの影響も大きいとされています。訪日外客数は7月として過去最高を達成しました
北米
米国からの訪日外客数は251,200人で、前年同月比で26.3%の増加を示しています。この増加は、直行便の数が増えたことや、スクールホリデーの影響による旅行需要の高まりが要因です。その結果、訪日外客数は7月として過去最高を記録しました。
具体的には、2024年5月にグアム~羽田間の新規就航が行われたことで、日本への直行便数が前年同月を上回る状況となっています。これにより、米国からの旅行者が日本を訪れる機会が増えています。
さらに、鹿児島港や函館港にはクルーズ船が寄港しており、これも訪日外客数の増加に寄与しています。クルーズ旅行は、特に観光地を巡る新たな旅行スタイルとして人気が高まっており、これが訪日外客数の増加に繋がっています
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