日本政府観光局(JNTO)が2024年7月19日に発表した「2024年6月訪日外国人数*(推計値)」は313万5,600人となり、単月として過去最高を記録し4ヶ月連続で300万人を突破しました。前年同月比で51.2%増、2019年同月比でも8.9%増となり、過去最高だった2019年同期を100万人以上上回りました。
前月に引き続き、学校休暇に合わせた訪日需要が高まっています。また東アジアでは台湾、東南アジアではフィリピン、欧米豪・中東地域では米国などで更に訪日需要が高まり、押し上げ要因となっています。18市場で6月として過去最高を記録し、特に台湾・米国では単月過去最高を更新しました。政府は、引き続き新型コロナウイルス感染症からの回復を背景に、持続可能な観光、消費額拡大、地方誘客促進を目標に掲げ、戦略的な訪日旅行プロモーションを展開しています。
また、2023年10月3日にはアメリカの大手旅行雑誌『コンデナスト・トラベラー』が読者投票ランキング「リーダーズ・チョイス・アワード」で「世界で最も魅力的な国」において、日本が第1位(昨年第2位)に選出されるなど、日本人気がコロナ後も継続してます。
他にも、イギリス郵便局による調査「最も安い旅行先 2024」で日本は4位にランクインするなど、長引く円安・デフレによる影響で安く魅力的な日本に旅行できるタイミングとして人気が集まっていそうです。
訪日外国人数を地域別で見てみると、多い順に韓国が70万3,300人(2019年同月比14.9%増)、中国が66万900人(同25.0%減)、台湾が57万4,500人(同24.6%増)、アメリカが29万6,000人(同68.9%増)、香港が25万600人(同15.1%増)となりました。韓国・中国・台湾・香港・フィリピン・ベトナム・インド・豪州・米国・カナダ・メキシコ・英国・フランス・ドイツ・イタリア・スペイン・ロシア・北欧地域・中東地域からの訪日外国人数が昨年同月に比べて10%以上増加しています。台湾・米国に関しては単月過去最高を更新しています。
韓国: 703,300人(前年同月比29.0%増)。日本各地へのチャーター便増便が影響し、訪日外客数が6月として過去最高。
台湾: 574,500人(前年同月比47.7%増)。日本各地へのチャーター便増便、スクールホリデー、祝日が影響し、訪日外客数が6月として過去最高。
中国: 660,900人(前年同月比216.9%増)。中国の水際規制緩和と地方路線の増便が影響し、訪日外客数が前年同月を上回った。
香港: 250,600人(前年同月比34.5%増)。地方路線の増便、スクールホリデー、祝日等が影響し、訪日外客数が6月として過去最高。
タイ: 54,600人(前年同月比6.3%増)。中国のビザ免除による訪中旅行人気の高まりや消費者購買力の低下があるものの、直行便数の増加の影響で訪日外客数が前年同月を上回った。
シンガポール: 58,900人(前年同月比7.9%増)。直行便数の増加とスクールホリデーの影響で訪日外客数が6月として過去最高。