日本政府観光局(JNTO)が2024年6月19日に発表した「2024年5月訪日外国人数*（推計値）」は304万100人となり、3ヶ月連続で300万人を突破しました。前年同月比で60.1%増、2019年同月比でも9.6%増となり、同月過去最高だった2019年5月の277万3,091人を30万人近く上回りました。
東アジア、東南アジア、欧米豪・中東地域での訪日需要の高まりが押し上げ要因となっています。19市場で5月として過去最高を記録し、特にインドでは単月過去最高を更新しました。新型コロナウイルス感染症からの回復を背景に、持続可能な観光、消費額拡大、地方誘客促進を目標に掲げ、戦略的な訪日旅行プロモーションを展開しています。
また、2023年10月3日にはアメリカの大手旅行雑誌『コンデナスト・トラベラー』が読者投票ランキング「リーダーズ・チョイス・アワード」で「世界で最も魅力的な国」において、日本が第1位（昨年第2位）に選出されるなど、日本人気がコロナ後も継続してます。
他にも、イギリス郵便局による調査「最も安い旅行先 2024」で日本は4位にランクインするなど、長引く円安・デフレによる影響で安く魅力的な日本に旅行できるタイミングとして人気が集まっていそうです。
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計測23市場のうち19市場で5月の過去最高を記録。ついに中国が訪日外国人数2位へ
訪日外国人数を地域別で見てみると、多い順に韓国が73万8,800人（2019年同月比22.4%増）、中国が54万5,400人（同27.9%減）、台湾が46万6,000人（同9.3%増）、アメリカが24万7,000人（同57.4%増）、香港が21万7,500人（同15.1%増）となりました。韓国・中国・香港・シンガポール・インドネシア・フィリピン・ベトナム・インド・豪州・アメリカ・カナダ・メキシコ・イギリス・フランス・ドイツ・イタリア・スペインからの訪日外国人数が2019年同月に比べて10%以上増加しています。インドに関しては単月過去最高を更新しています。
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東アジア
韓国
韓国: 738,800人（前年同月比43.3%増）。日本各地へのチャーター便増便が影響し、訪日外客数が5月として過去最高。
台湾
台湾: 466,000人（前年同月比53.6%増）。旅行代金の高騰やゴールデンウィーク期間の影響があるものの、チャーター便増便が影響し、訪日外客数が5月として過去最高。
中国
中国: 545,400人（前年同月比305.5%増）。中国の水際規制緩和と地方路線の増便が影響し、訪日外客数が前年同月を上回った。
香港
香港: 217,500人（前年同月比40.9%増）。旅行代金の高騰やゴールデンウィーク期間の影響があるものの、地方路線の増便が影響し、訪日外客数が5月として過去最高。
東南アジア
タイ
タイ: 97,400人（前年同月比20.7%増）。消費者購買力の低下があるものの、直行便数の増加と祝日の影響で訪日外客数が前年同月を上回った。
シンガポール
シンガポール: 62,700人（前年同月比26.0%増）。直行便数の増加とスクールホリデーの影響で訪日外客数が5月として過去最高。
マレーシア
マレーシア: 39,600人（前年同月比16.5%増）。査証免除措置による訪中旅行人気があるものの、直行便数の増加とスクールホリデーの影響で訪日外客数が前年同月を上回った。
インドネシア
インドネシア: 41,300人（前年同月比32.7%増）。直行便数の増加と祝日の影響で訪日外客数が5月として過去最高。
フィリピン
フィリピン: 67,400人（前年同月比35.0%増）。直行便数の増加で訪日外客数が5月として過去最高。
ベトナム
ベトナム: 50,600人（前年同月比10.6%増）。東南アジアや中国への旅行需要が高まる中、直行便数の増加とインセンティブツアーの影響で訪日外客数が5月として過去最高。
インド
インド: 29,100人（前年同月比61.7%増）。海外旅行需要の高まり、経由便就航の利便性向上、スクールホリデー、大型インセンティブツアーの影響で訪日外客数が単月過去最高。
豪州、北米
豪州
豪州: 66,500人（前年同月比62.9%増）。国際航空運賃の高騰にもかかわらず、直行便数の増加で訪日外客数が5月として過去最高。
米国
米国: 247,000人（前年同月比34.7%増）。直行便数の増加、スクールホリデー、祝日などの影響で訪日外客数が5月として過去最高。
カナダ
カナダ: 55,800人（前年同月比32.0%増）。直行便数の増加、航空機材の大型化の影響で訪日外客数が5月として過去最高。
メキシコ
メキシコ: 11,500人（前年同月比35.9%増）。燃油サーチャージの上昇にもかかわらず、直行便数の回復で訪日外客数が5月として過去最高。
欧州
英国
英国: 39,100人（前年同月比41.0%増）。経由便航空商品の多様化の影響で訪日外客数が5月として過去最高。
フランス
フランス: 38,200人（前年同月比42.8%増）。航空券代金の高騰にもかかわらず、直行便数の増加と祝日の影響で訪日外客数が5月として過去最高。
ドイツ
ドイツ: 32,200人（前年同月比39.3%増）。航空券代金の高騰にもかかわらず、経由便航空商品の多様化と祝日の影響で訪日外客数が5月として過去最高。
イタリア
イタリア: 17,400人（前年同月比47.1%増）。経由便の航空商品の多様化の影響で訪日外客数が5月として過去最高。
スペイン
スペイン: 13,400人（前年同月比56.2%増）。経由便航空商品の多様化の影響で訪日外客数が5月として過去最高。
ロシア
ロシア: 8,000人（前年同月比170.3%増）。ウクライナ侵攻による影響が続いているが、前年同月比で大幅増加。
訪日外国人数の数値と中国の数値は以下のとおり。
※本グラフは転載可能です
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- 執筆者
- Law（青木 哲郎） 株式会社ジグザグのBtoBマーケティングマネージャー。セミナー企画から記事執筆までBtoBマーケティング全体を企画、実行しています。