日本政府観光局(JNTO)が12月20日に発表した「2023年11月訪日外国人数*(推計値)」は244万800人となり、6ヶ月連続で200万人を突破。11月までの累計で、22,332,000人と2,000万人を超えました。コロナ前の2019年と比較すると99.8%(2019年/244万1,274人)とほぼ同水準となりました。コロナウィルス感染拡大前に75万人を越えていた訪日中国人数は、25万人と35%程度の回復ですが、その他の国でそれを上回る上昇を見せています。
また、10月3日にはアメリカの大手旅行雑誌『コンデナスト・トラベラー』が読者投票ランキング「リーダーズ・チョイス・アワード」で「世界で最も魅力的な国」において、日本が第1位(昨年第2位)に選出されるなど、日本人気がコロナ後も継続してます。
計測している23市場のうち、13市場(韓国、台湾、香港、シンガポール、インドネシア、ベトナム、インド、豪州、米国、カナダ、メキシコ、イタリア、スペイン)において11月として最高記録の訪日外国人数を記録しています。
訪日外国人数を地域別で見てみると、多い順に韓国が64万9,900人(2019年同月対比216.96%増)、台湾が40万3,500人(同2.91%増)、中国が25万8,300人(同65.60%減)、香港が20万400人(同0.35%増)、アメリカが18万4,800人(同24.03%増)、タイが11万4,100人(同18.65%減)となりました。他には、シンガポール・インドネシア・ベトナム・インド・豪州・カナダ・メキシコからの訪日外国人数が2019年同月に比べて10%以上増加していることも大きな要因です。国際線定期便は2023年冬ダイヤにおいてコロナウィルス拡大前の約8割まで運航便数が回復し、その後も東アジアを中⼼に増便・復便が続いています。
韓国は、2019年同月比216.96%増加と大幅な増加していますが、2019年7月に日本政府が行った「半導体3品目の輸出管理の強化」による日韓情勢の悪化にともなう旅行控えが発生していたため、データ比較には注意が必要です。韓国発の日本各地へのチャーター便を含む路線の増便や復便の影響もあり、訪日韓国人数は64万9,900人と伸びました。
台湾は、チャーター便を含む直行便の増便・復便、紅葉シーズンの訪日需要の高まりなどもあり、訪日外客数は40万3,500人とコロナ前同月比2.9%増となりました。
中国は、団体客の解禁はすでに行われていますが、処理水などの騒動や中国経済の低迷もあり、期待されたほど伸びていない状態は変わっていません。ただし、日本への直行便数は徐々に回復、クルーズ船の寄港などにポジティブな傾向があります。
香港は、直行便数の回復、紅葉シーズンによる訪日需要の高まりもあり、訪日外客数は20万400人と2019年同月比100.3%となりました。
訪日外国人数の数値と中国からの数値は以下のとおり。