本記事では、クレジットカードやデビットカードなど、アメリカにおける決算手段について情報をまとめました。
アメリカは、クレジットカードが誕生した地です。時代を遡ること1950年代、アメリカの実業家マクナマラと友人の弁護士シュナイダーが設立した「ダイナースクラブ」が、クレジットカードの原型とされています。
ニューヨークのレストランで食事を終えたマクナマラは、財布を忘れたことに気づきます。この時の経験がきっかけとなり、2人がそれぞれ1万ドルずつの資金を出し合って「クラブ」を作りました。
このクラブに参加しているレストランでの食事なら、後日支払える仕組みを作ったのです。このクラブのチケットがクレジットカードの原型といわれています。
また、これ以前に活用されていたキャッシュレス決済として「小切手」があります。アメリカでは企業間の取引において、長きにわたり小切手が決済手段として利用されてきました。
そんなアメリカのクレジットカード保有率は高く、2019年のCNBC(アメリカのニュース放送局)による調査では、キャッシュレス決済を行なった調査対象者の80%がクレジットカードを利用していました。
アメリカでは日常生活においてもカード払いが主流となっており、2020年時点のアメリカにおけるクレジットカード保有率は79%にのぼります。
クレジットカードを利用することで、偽札や盗難といった犯罪の防止になること、またカードの利用履歴が支払い能力のバロメーターになることなどから、今ではアメリカに限らず世界中に広く普及しています。
クレジットカードの国際ブランドVISAは、1958年に初めてクレジットカードを発行し、現在では200以上の国・地域で展開しています。2019年3月末時点でカード発行枚数は33.6億枚。また2018年時点でVISAの決済額は約8兆5,000億米ドル、取引量は約1,880億件にのぼり、世界で最大のシェアを誇ります。
アメリカでもVISAはよく利用されているカードブランドで、VISAのカードがあれば大半のレストランやホテルで利用できます。
MastarccardもVISAと並んでアメリカでは広く利用されているカードブランドです。
MasterCardのデータを全世界で見ると、2018年時点の決済額が約4兆3,000億米ドル、取引量は約1,030億件でした。加盟店の数も約5,290万店を上回ります。加盟店数が5,000万店を超える国際ブランドはMasterCardとVISAのみで、3位以下を引き離しています。
American Express
American Expressはアメリカに本社があるカードブランドで、ハイステータスな国際ブランドとして高い人気を誇ります。ホテルやレストラン、日常的に利用される地域のお店やコンビニエンスストアなどで、さまざまな優待サービスが受けられます。アメリカの高級ホテルでは、身分証明書代わりに使えることがあるほど信用度が高いカードです。
アメリカでのクレジットカードの決済方法はリボ払いが一般的です。リボ払いは毎月決まった額を返済していくので、使いすぎても当月の支払いに困る可能性は比較的低いでしょう。
しかし、使った額の支払いが終わらない間は利息がつき続けるので、返済が長引けば長引くほど利息が増えて、結果的に返済に苦しむケースが少なくありません。
クレジットカードの普及に伴い、こういった「使い過ぎ」の問題が顕在化しました。こうした事情もあり、クレジットカードに代わりデビットカードの利用率が次第に高まってきています。
デビットカードは、利用すると同時に口座からお金が引き落とされるので、使い過ぎ防止にもなると考えられています。
第三者決済とは、一定の実績と信用を持つ第三者の独立機構が国内外の大型銀行と契約して提供する取引支援サービスのことです。第三者決済では、まず購入側が商品を選んだ後、第三者のプラットフォームが提供している口座に代金が振り込まれます。
そして、第三者による販売側への振込み完了通知後に商品発送となります。
PayPal
アメリカでポピュラーな決済手段として、PayPalがあります。PayPalは多くの国で普及している第三者決済サービスで、21の通貨に対応しています。
オンラインショップで買い物をする際、PayPalならクレジットカードでの支払いのようにカード番号などの情報を入力する必要もありません。SNSや個人のオンラインショップでのお金のやりとりをする場合でも、PayPalならお互いのカード情報を伝える必要がなく、セキュリティー面で比較的安心して利用する人が多いようです。
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