今や年代を問わず誰もが所有するスマートフォンは、日常生活だけでなくマーケティングや営業活動にも欠かせないものとなりました。国境を越えて商品を売買する越境EC(電子商取引)についても、スマホを通じて利用するユーザーが一定数います。スマホユーザーをECに集客する方法の一つとして、SNSが挙げられるでしょう。
ここでは、世界中で毎月10億人(※1)の人々が利用する「TikTok」について解説。海外マーケティングの手段として活用するとどのようなメリットがあるのかご紹介します。
TikTok 概要
TikTokは中国のByteDance社が運営するショートムービープラットフォームです。短尺・縦長・多彩なジャンルの動画をダイナミックに楽しめるのが大きな特徴。視聴だけでなく、アプリ内で動画の編集も可能です。
リリース当初は、音楽やセリフに合わせて口を動かす「リップシンク動画」や「ダンス動画」が主流で、主に女子中高生の間で広がりを見せていました。しかし、今や10~20代を中心に幅広い年齢層に浸透しています。
総務省の「令和2年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」(※2)によると、TikTokの各年代での利用率は10代で57.7%、20代で28.6%、30代で16.0%となっています。また、男女で利用率の差はそれほどありません。
個人のほかにも、法人アカウントを公式に作成する企業も増えており、さまざまな分野でコンテンツの幅が広がり、ユーザーの心に刺さる動画がより多く集まるようになりました。
「高精度なおすすめ機能(リコメンド)」も、TikTokが大きな影響力を持つようになった理由の一つです。精度の高いおすすめ機能によって、フォロー中のトレンド以外の未知のトレンドを発見できる可能性が高くなっています。
また動画の尺が短いため、移動時間や休憩中でも、数本の動画を手軽に楽しむことができます。結果、平均視聴時間は40分を超え(※)、米・英国ではYouTubeの利用時間よりも視聴時間が長い傾向(※)にあるようです。
このように、TikTokユーザーはフォロー外の動画を見る事に抵抗がありません。コンテンツの幅も広いので新規参入しやすく、始めたばかりでもすぐに新規リーチが可能です。
※2 総務省「令和2年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」
※3 MarkeZine「TikTokの平均視聴時間は42分 44%のユーザーが音楽を口ずさむ【TikTok Ads調査】」
※4 Real Sound「米・英国でTikTokの利用時間がYouTube超え」
TikTokとECの相性、実際にフォロワーが多いアカウント
TikTokを活用してECサイトに集客する方法としては、主に「商品紹介の動画を投稿し、プロフィールのリンクからECサイトを訪れてもらう」「広告を出稿する」の2つがあります。また、EC機能についても現在テスト運用中とのことで、近い将来TilTokのみでPR・購入が完結する時代が訪れるかもしれません。
TikTokで動画がヒットし、爆発的に商品が売れる現象は「TikTok売れ」と呼ばれています。「若年層が動画を投稿する」というイメージが強いTikTokですが、このような言葉が生まれるほどECとの親和性が高いともいえます。まだ参入している企業はそれほど多くないとみられますが、それだけ競合が少ないともいえるでしょう。
爆発的に売れる要因は、TikTok特有のダイナミックで没入感の高いUIや商品レビューといったコンテンツの広がり、さらにmeme(ミーム)が挙げられます。ミームとは、インターネットを通じて人から人へ「模倣」して広がっていくことを意味して使われます。
動画に置き換えると「マネとアレンジを加えた動画」のことで、「〇〇をやってみた」といった動画もこれに類似します。マネしやすい、マネしたくなるような何かを商品動画とともに投稿し、ユーザーによミーム動画が増えれば、商品の認知度や関心、購買欲求が高まります。そして購入した商品を使って別のユーザーがミーム動画を投稿し、拡散。結果、TikTok売れに繋がっていきます。
ECサイトの事例ではないものの、TilTokで多くのフォロワーを誇り、売上に結び付けている事例があります。
大阪市にある「金沢フルーツ大福凛々堂南森町店(@rinrindou_fruit_osaka)」です。2022年10月6日現在で約5万のフォロワーを有しています。同店は開店前にTilTokで流行していたハッシュタグを活用した投稿を行ったり、ライブ配信機能「TikTok LIVE」で販売スタッフが視聴者とコミュニケーションを取ったりしました。カラフルで種類豊富な「フルーツ大福」の見栄えだけでなく、「いつもライブ配信を行っている販売スタッフに会いたい」という動機付けによってTikTok売れに成功したとのことです。
越境ECを始める時、同時に相性の良いSNSアカウントを作成しましょう
ECサイト事業者誰ば、TikTokのアカウント開設は、ビジネスアカウントがおすすめです。
ビジネスアカウントは広告プラットフォームの機能を備えているため、簡単に広告の作成が可能です。
また「アカウント/フォロワー分析」もできるため、「想定ターゲットに届いているか」「どのような投稿が望ましいか」など、多くの情報を得ることができます。情報をもとに、次回の投稿について対策を練ることができるでしょう。データをダウンロードできるため、チームでデータを共有するのにも役立ちます。
そのほかビジネスアカウントには、「カテゴリーを選択できる」「プロフィールに外部リンクを設置できる」「商用可能な楽曲を使用できる」「TikTok公式アドバイスのビジネスコンテンツガイドを読める」など、多くのメリットが存在します。
TikTokのビジネスアカウントは無料で始められますが、効果が得られやすい起動画面広告・インフィード広告・ハッシュタグチャレンジなどの広告を利用することで、費用が高額になる可能性もあるでしょう。少額から始めたい、失敗したくない、という方には「運用型広告」がおすすめです。
世界中に拡散!TikTokで越境ECをはじめよう
コロナウイルスの影響により、世界規模でネットショッピングが広がりを見せました。オンライン上でのPR戦略は欠かせず、SNSもPRの方法の一つとして必須といえるでしょう。
手段の一つであるTilTokについてECサイトやブログへの集客導線は広告、プロフィールへのリンクの設置しかありませんが、EC機能の導入もテスト段階にあります。今後、投稿からの購入が可能になれば、TikTokはより大きな市場となるでしょう。
自社サイトの集客後のユーザー対応については、WorldShopping BIZのサービスの活用がおすすめです。サービス利用の際は、自社のECサイトにタグを一行埋め込むだけ。言語など、自社ECサイトを海外ユーザー対応にできます。
売上手数料や海外送料は一切かからず、月額費用をお支払いいただくだけでご利用いただけます。越境EC参入をお考えの方は、ぜひご活用ください。
「WorldShopping BIZ」:資料請求はこちらから可能です。
「WorldShopping BIZ 少人数制 定期オンラインセミナー」
毎週【火曜日11:00~】と【木曜日15:00~】の2回制にて
少人数制の無料ウェビナーを開催しています。
インタラクティブ形式で、個別のご質問や運用面での悩みにもしっかりお答えします!
ご興味がある方はこちらからお申し込みください。