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【WSB BIZ Report】中国在住、20代〜30代女性のファッションEC利用に関する調査

24.10.21 /
WSB Report

 

2409_CH (1)WorldShopping BIZを運営するジグザグは、越境ECを利用する海外ユーザーの消費動向を調査するため、グローバルリサーチを実施しました。

 

今回は、中国在住の20〜30代女性300名を対象に、ファッションに関する調査を実施しました。3月に発刊した「越境EC・ウェブインバウンド白書2024」の内容と合わせて、アンケートの結果をご紹介します。

 

・ファッションアイテムの購入は、ブランド運営の「公式サイト」と「アプリ」を併用
・支払いは圧倒的な利用率で「Alipay」「WeChatPay」が2トップ
・ファッションに関する情報収集は「ブランドサイト」がメイン

・ファション情報を見るSNSでは、スーパーアプリの「WeChat」が首位
・購入時に気にするのは「機能性」、次いで「トレンド」「デザイン」を重視
・ECでの購入時に気にするのは「公式で買う」が最も多く67.0%

 

 

・ファッションアイテムの購入は、ブランド運営の「公式サイト」と「アプリ」を併用

オンラインでファッションアイテムを購入した経験がある中国在住の女性300名を対象に「ECでのファッションアイテム購入」について調査を行いました。

 

まず、ファッションアイテムを購入する際に使用頻度の高いサービスを聞きました。

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最も多かったのは「ブランド公式サイト」で90.7%、次に「ブランド公式アプリ」で82.3%と公式のサービスをかなり高い割合で利用していることがわかります。

 

また、モール型のアプリで6割、モール型のECサイトも4割とファッション購入に公式とモールの購入どちらもをよく利用している傾向が見て取れます。

 

 

また、中国在住者を対象に行った「越境EC・ウェブインバウンド白書2024」のデータでは、オンラインでよく購入するジャンルを聞いたところ、全体を見てもファッション用品の購入割合は高く、68.2%となりました。

 

また年代別に見ても最もファッション用品購入の割合が高いのは20代となり、若年層の利用が積極的である様子が伺えます。

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他にも「ゲーム・おもちゃ」などのホビー用品、「食品・飲料」「家電」などの購入率も6割を超えており、ECを利用した日用品などの購入はスタンダードになってきていることがわかります。

 

・支払いは圧倒的な利用率で「Alipay」「WeChatPay」が2トップ

次に、「オンラインショッピングでよく利用する支払い方法」を聞きました。

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最も多かったのは「Alipay」、次いで「WeChatPay」が続き、どちらも9割以上が利用していると回答しました。

 

中国は、スマートフォン決済がいちはやく社会インフラとして普及した国です。

 

もともとは、今回のランキングで半数があげているようにデビット機能のついた支払いが主流で、その中でも「銀聯(UnionPay)」は、日本でも決済機能としていち早く使用可能になるほどでした。

 

そこに、スマートフォンが登場したことで、キャッシュレスで決済可能なモバイル決済サービスはその利便性からまたたくまにシェアを拡大しました。

 

豊富なキャンペーンに加え、お正月に送る「紅包(お年玉のような文化)」、何かのお礼に少額のお金を送る中国の人にとって、気軽に送金ができる点もモバイル決済の普及を後押ししたといわれています。

 

 

・ファッションに関する情報収集は「ブランドサイト」がメイン

続いて、「ファッションについての情報収集方法」を聞きました。

 

最も多かったのは「ブランドサイト」で73.7%、「ファッションサイト&記事」が70.7%と続きました。2409_CH_02

 

この結果は、「越境EC・ウェブインバウンド白書2024」でも、ジャンルを指定せずに聞いたところ「検索エンジン」が最も多い方法で9割、次いで「公式サイト」となっています。

 

これらのことから、インターネット上における商品購入では公式サイトが信頼されている様子が伺えます。

 

・ファッション情報を見るSNSでは、スーパーアプリの「WeChat」が首位

次に、ファッションについての情報を見るSNSを聞きました。

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中国では国内外で行われるインターネット通信の検閲と監視を目的とした「グレート・ファイアウォール(金盾)と呼ばれる検閲システムがあります。

 

反政府的な感情を引き起こす可能性のあるウェブページやコンテンツをブロックするシステムで、グローバルSNSとして世界中で利用されているGoogle、Facebook、YouTubeを含む特定の海外サイトへのアクセスも制限の対象となっています。

 

そのため、中国においては自国発のサービス・SNSが圧倒的なシェアを占めています。

 

こちらはそんな中国ならではの結果となりました。最も利用率が高かったのは「WeChat」で84.0%、続いて「Douyin」で83.7%となりました。

 

元々はメッセージングアプリとして公開された「WeChat」ですが、現在は日常生活のあらゆる機能を搭載した、オールインワンプラットフォーム(スーパーアプリ)へと進化しています。決済手段でもランクインしていましたが、情報を見てそのまま購入できる点が支持されているようです。

 

また、第2位にあがった「Douyin」は、TikTokのような短尺動画に加えて、現在ではライブコマースなどのリアルタイム販売でも積極的に利用されており、ファッションやコスメとの相性が良いと言えそうです。

 

・購入時に気にするのは「機能性」、次いで「トレンド」「デザイン」を重視

ファッション用品の購入時に気にするものを調査したところ、最も多かったのは「機能性」、そして「トレンド」「デザイン」と続きました。

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また、「ブランド」や、「素材」「値段」が半数を超え、商品の値段よりも実用性が優先されている様子が伺える結果となりました。

 

 

・ECでの購入時に気にするのは「公式で買う」が最も多く67.0%

オンラインショッピング利用時に気をつけていることを聞きました。

最も多かったのは「ブランドの公式サイトで購入する」で67.0%となりました。

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そして、「通販サイトの会社概要をチェックする」が55.0%、「購入前にレビューをチェックする」が54.7%となりました。

 

情報収集の方法でも「ブランド公式サイト」が上位となりましたが、信頼できるサイトから購入すること、購入商品に問題がないか、会社の概要に違和感がないかどうかをきちんとチェックしているようです。

 

また、自由回答でも同様に聞いたところ、

 

  • 产品的性价比(製品の価格と性能を比べる)
  • 产品是否A货(A品かどうか)
  • 明确个人的风格与需求(個人のスタイルとニーズに合っているか)
  • 风格与个人形象的匹配,质量与价格,尺码与合身度,季节与潮流,品牌信誉
    (スタイルとパーソナルイメージのマッチング、品質と価格、サイズとフィット感、シーズンとトレンド、ブランド評価)

 

着心地などを意識しているという声や、詐欺サイトではないかよく確認すると言った意見が散見されました。

 

 

調査期間:2024年4月28日~4月30日

実施方法:インターネット調査(Koeeru株式会社/Koeeru for Global)

調査対象:20~39歳、女性、中華人民共和国在住者

回収件数:300サンプル(20代=150,30代=150)

執筆者
橿村 芽久未

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